奄美大島の中でも5本の指に入りそうな美しい風景が見られる場所、宮古崎ササントという名所がある。
大学時代に初めて訪れた際は、あまりの美しさに感動したものです。
その名所から下へ通じる階段がありまして、そこから地磯に繋がってるんですよね。
以前から、そこで釣りしたら何が釣れるんだろうと気になっていたので、4日目、ほぼ最終日にそこで釣りをやることにした。
宮古崎ササントへの道のり
まず、名瀬から大和村行きのバスに乗る。
岡直というバス停が宮古崎の最寄のバス停になるのだが、これがなかなか離れていて、しかも山を下った先にあったので、バスを降りた後は来た道を戻る羽目になり、山道を上って歩いていくのでした。
宮古崎へ通じる入口の駐車場に到着しても、そこから2.5キロ歩かなければならないというなかなかハードなルートである。
バスで行くのはオススメできないね。
でも、たどり着くと・・。
草原が広がっていて、素晴らしい景色なんだわ。
目的地までの道中も綺麗なんですけどね。
風景だけでテンションが上がるが、さらにここで釣りをするとなると、嫌でもワクワクしてしまう。
釣りをするには、やはり下に降りて、海の近くまで行くんですがね。
下に降りると、地磯が見えてくるんだが、写真では分かりづらいが結構崖になっているので、かなり怖い。
比較的斜面が緩やかな場所を選んで、写真右手の地磯に向かった。
到着したポイント↑の地磯については足場は比較的良く、とても広い。ゴツゴツはしてるけどね。
人も1人もいないから、独り占めできて最高である。
早速釣りを開始する。
今回はいつもの仕掛けと一緒に、撒餌を用意した。
2カップ分ぐらいの市販の撒餌とアミエビを大さじ3くらい混ぜたものを元手に、精米機で無料で入手した米ぬかを大量に入れ、量をカサ増しさせた撒餌である。
それに海水を入れて混ぜると、小麦のように粘りっけが出てきて、塊になりやすく、投げる時に投げやすい。米ぬかはなかなか便利である。
さて、海はどこも深さがそこそこあり、魚もいそうな雰囲気がびんびんあった。
早速撒餌を投げると、それに群がる魚影が見えた。結構大きいサイズが群がっていた。
実際に仕掛けを投げてみると、ウキに結構反応がある。これはいける!!
グイっとウキが少し沈んだところで竿を持ち上げると、それはヒットした。
結構強い引きだ。だが見覚えのある引き方が。ものすごく粘り、抵抗を見せる。
1日目で宇宿港で釣ったテンジクイサキと似ている。
そして姿を見せたのが・・。
イスズミちゃんだ。こうして見ると、メジナに似てるよね。
サイズは23くらいだった。多分ミナミイスズミってやつだと思う。
このサイズでも十分引く。
イスズミちゃんはメジナ釣り師には結構嫌われてるけど、俺は好きかな。
引きも良いし、見た目も好きである。
まあ逃がしたけど・・。
んで、同じ場所に何度も仕掛けを投げるけど、イスズミちゃんばかり掛かる。
んで全部直前でバラシてる。
ちょっと飽きたんで、別のポイントを探してみた。
すると、良さそうなポイント発見!!
窪みのような場所を発見。深さも結構ありそう。
中を覗いてみると、何やら巨大なサイズの魚の影がちらっと見えた。
この穴の底に何かがいる。
もう興奮が止まりません。慌てて釣り竿を手に持ち、底を狙って、仕掛けをその穴の中に沈めた。
すると、いきなり当たりあり!!
グイっとウキが沈んだ瞬間に、私は竿を持ち上げた。
すると、魚もびっくりしたのか、慌てて走り出す。
凄い引きだ。「何だ何だ?」と思いながら、リールを巻き続けるが、直前で竿の引きが弱くなった。
逃げられてしまった。
すかさず、もう一度仕掛けを穴に沈める。
するとまた、ウキが沈んだ。とたんに合わせると、また強い引きが!!
でも今度はプチっと糸が切れた。
ここはヤヴァイぞっと興奮が収まらない。
すぐに仕掛けを作り直し、再び穴の中に仕掛けを沈める。
すると、またウキがグイっと沈んだ。
すかさず合わせると、先ほどより凄い引きが。これは逃がしたやつよりデカい。
海底のほうへグンッと勢いよく逃げようとする。しかし、その一度だけの大きい引きを感じさせた後、すぐに魚体が浮いてきた。
最後に力を絞り出しすぎて、その反動が来ちゃったかな?体力結構無さそうな感じであった。
浮いてきたのは何やらピンク色をした魚。
イラブチャー、イチモンジブダイである。
古仁屋で釣ったやつよりはるかにデカい。
デカいが30センチは無かった。28くらい。それでも私にとって十分である。
嬉しすぎた。
こいつはリリースしないで、持って帰ることにした。
もうこいつが釣れただけでも、満足しちゃいましたが、まだまだ時間あるし、もう一度同じ穴に仕掛けを沈めることに・・。
すると、またウキが沈んだ。まだいるのか??
タイミング良く合わせると、再びデカい引きが!!
ドラグが鳴りまくると同時に竿もかなり曲がる。こんな引き方今までのサイズとは違う、もっと大きな引き方だ。
これは?イチモンジブダイよりデカくないか?そう思わせるような強い引き。
こいつも勢いよく海底に潜りこみ、強烈な引きを見せたのを最後に、力尽きたのか浮いてきた。
イチモンジブダイと同じパターンだ。
んで、見えてきたのが、今度は青い魚体だった。
オビブダイの雄だった。サイズは33センチくらいあった。
古仁屋で釣ったこいつ↓の雄バージョンだった。
めちゃくちゃ派手な色である。
この青いイラブチャーは、一応奄美のよう南国に来たら、一番釣りたかった魚の1つなので、もう死んでもいいと思うくらいに満足度は大きかった。
普通ならこんな派手な色の魚釣れても、みんな嫌がるが、南国に来たら、こういう派手な色の魚を釣りたくなるんです。
それに奄美じゃ、エラブチと言われ、立派な食用魚で美味しいと好まれている魚なんですよね。
もうこいつ釣っただけで、奄美に来た価値が私にはありましたね。
それからは同じ穴を狙ってたけど、あまり反応が無くなり、小物ばかりが釣れた。
こんなベラばっか。ヤマブキベラ。こいつ関東でもよく釣れるんですけどね。
何やらデカいのが泳いでいるのが見えたけど、全然掛からなかったな。
なので、また別のポイントを探した。
するとまだまだ良さそうなポイントがありましたよ。
結構深さがあり、魚もいそう・・。
しかし、実際に投げてみたけど、反応あるのは小物ばかりであった。
掛かったのはボラとかイスズミとかばかり。それも全部バラした。
底を狙っても特に反応は無かったな。多分時間帯がもう釣れない時間帯になっちゃってたのかな。
今回は満潮がお昼だったから、釣れても良いような状況だったんだけど、あまり反応が無かった。
しかし、景色は最高なので釣れなくても癒される。
しかし、この日は水を持ってきていなかったので、体が途中でフラフラしてきました。
誰も人がいないポイントなので、熱中症とかになって倒れても助けは来なさそう。
だから、早いけど、13時には退散することに。
ま、帰りのバスの最終便も15時半とかなり早めだったし、ちょうど良いかということで。
2匹も巨大なエラブチを釣ったわけですし、満足度も大きいので帰る準備をすることにしました。
釣った2匹のブダイはその場で、血抜きし、ウロコを手で取り、内臓もなるべく潰さないように取り出して、クーラーボックスの中へ。
↑ポイントから見た宮古崎。あそこから降りてきたわけだ。
帰りも来た道を歩くので大変だが、魚が釣れた満足感でアドレナリンが出ていたのか、不思議と疲れはあまり感じず、バス停まで歩くことができた。
バス停に到着後も時間があったので、周辺の集落を散策。
やっぱり南国特有の雰囲気がありますね。
それからバスに乗って帰りました。
ゲストハウスに帰ってからは、朝から何も食べていなかったので、スーパーに寄り、ちらし寿司を買って食してから、近くの公園に寄り、魚を捌き刺身に。
イラブチャーを刺身にするときはこうやって皮はつけたままにするらしい。
皮の色を楽しむためだとか。
んで、本当は皮は炙ったほうが良いんだけど、炙る機械も持っていなかったので、そのまま生のまま食べた。
まあ、コリコリしてて美味しかったよ。身も甘味がある。
炙ったほうがもっと美味しいんだろうけど。
刺身にしたのは半分だけなので、残りは家に持って帰って、鍋にしましたね。
ブダイはやっぱ鍋にしたほうが美味い。