ヘタレな無職の日記

仕事ができず窓際に追いやられた無能リーマンが節約と投資、副業で資産形成し、31歳で退職しました。これからは少しの小遣い稼ぎ(Uberとか)と家庭菜園、資産切り崩しで生きていきます。

「木村秋則と自然栽培の世界」を読んだ。

市民農園の畑で家庭菜園してるんだけど、芋以外全然育たない。

私がやっているのは、無肥料、無農薬で作物を栽培する自然農法という方法。

んで、予想した通りうまくいかないので、自然農法に関する本を図書館で読み漁っているわけです。

 

んで、今回はこの本を手に取って読んでみた。

 

この本の著者は、リンゴの無肥料無農薬の自然栽培を成功させた、映画にもなっている自伝「奇跡のリンゴ」の著者でもある。

自然栽培って、無肥料無農薬だけでなく、不耕起も提唱している栽培法なんだけど、木村秋則さんの自然栽培は耕起は否定していなさそうだね。

そして完熟たい肥であれば、畑に施用しても良いという考えだ。完熟たい肥ですがね、完熟。

あ、これは有機農法をするならの話だったと思う。

 

そんな木村さんが、この著書でもよく書いているのは、どんな畑でも一定の深さで土が硬い層があり、そこは温度が低く、植物もそこには根を伸ばしたがらないということだ。

自然の森の土はどんなに掘っても柔らかく、温度も一定だそうだ。豊富な微生物による働きのためだろう。

硬盤層ができるのは、大型機械で踏み固められたことにより、地表から数十センチのところに形成されてしまう。

木村さんのリンゴ畑では、それに気づいてから、大型機械は入れないようにし、草は生えたままにしているそうな。

最初はすでに草を刈ってしまった後だったので、代わりに大豆を撒いて、その後に生えてきた草も放置したんだと。

するとみるみるリンゴ畑の土が柔らかくなり、リンゴも元気を取り戻していったそうな。

 

この本は最初は木村さんのリンゴ畑のこと、そして熊田さんという方との対談形式で、文章が書かれているんだけど、それ以降は木村さんの自然栽培を継承し、実践している農家の声や、自然栽培野菜の流通に携わる人、商売で自然栽培野菜を使ったビジネスを展開している人の声が、1つ1つ丁寧に文章化されて、掲載されている。

その中でも、とある農家の方が書いている文章が、結構専門的で、詳しく自然栽培の方法を記載していた。

その中でも、硬盤層ができる原因として以下のことを述べていた。

 

長年にわたり、畑に施されてきた過燐酸石灰(リン酸肥料)は、土中の鉄やアルミナと結合し、一定の深さに沈殿する性質を持っています。さらに毎回同じ深さをロータリーで耕運するので、その圧力と作業機の自重によって現代の畑にはかなりの確率で硬盤層が存在します。

 

ということはやはり肥料、農薬を使った慣行農法によって、硬盤層は作られるともいえそうかな。そして自然農法に切り替えたばかりだと、最初は作物は育たないということだろうね。

私が借りている市民農園は当然利用者のほとんどが慣行農法だ。そして、私が利用している土地も前回の利用者は恐らく慣行農法。

なので、土が本来の力が出せずにいるんだろうと思う。

しかし、こんなにもうまく育たないものなのね。

 

土が硬いために、根が伸ばしにくく、成長を阻害しているんでしょうね。

確かに私の畑も今は土が硬いと感じています。

 

硬盤層も、土が清浄化される過程で根毛によってあたかも自然治癒力のように吸収され、姿を消すことになるでしょう。

 

肥料を与えず、植物の根の吸収力を利用して、土の中を浄化する必要があるようだ。

地中深く伸びる直下根は特に深い層にある養分をも地表近くに引き上げ、固定し、自ら生活環境を整えるようなので、大麦やエンバクなど、根が90㎝深くまで到達するような植物を植えて、浄化を促す必要がある。

これらの植物は他の植物のように、温度が低い層を避けることなく突き破っていくみたいです。

私の畑で撒いてる緑肥でいえば、ソルゴーですな。

bombombonds05.hatenablog.com

 

まず始める必要があるのは土の浄化からだと思いますが、浄化後に作物を育てる場合も、その作物が育つ環境を作ってやる必要がある。

そのためには作物の姿に注目する必要があるわけです。

 

例えば、大根なら、抽根性(あがり系)の青首大根は、地下水位の高い環境に適応した結果の姿になっており、逆に吸水性(しずみ系)の練馬大根は地下深く根を伸ばすことで、台地などの地下水位の低い環境に適応している。

つまり、根ばりの浅いものほど湿害に強く、深根のものほど乾燥に強いことになる。

植物はその場で環境の変化にじっと耐え、その結果驚くほどの環境適応力を発揮し、姿かたちを多様に変えて、完全な自給体制を確立している。

 

木村さんが口酸っぱくこの本で書いていることは、「自然を観察すること。」である。

作物周辺に草マルチをするにしても、刈った草をそのまま敷くのかの質問に対し、「森はどうなっている?枯れた落ち葉が土の上に積み重なっているだろ?」と答えていた。

 

育てたい作物の栽培環境はどうなっているか、作物をうまく育てるには、どのような環境にしてやる必要があるのか。

例えば、湿気に弱いトマトは、高畝にして、排水性を良くし、雨による葉っぱについた水気も早く蒸発させるために、株間を混雑させないようにするとか、そういう環境作りをしてやる必要があるということだろうか。

1つ1つの種類の作物が、どういう環境で育ってきたのか、理解して、環境作りをしていく必要がありそうですね。自然に近づける。

このへん注意して、来年の栽培を考えていく必要があるのかな。

ま、まずは土の浄化からですがね。

来年の春には、畑の半分にソルゴーを育て、土の浄化に努めながら、残り半分は同じ畝に作物と大豆を混作してやってみようとは考えている。